Photographers File 2020 後編


先日完全なるノリで、メインアカウントのストーリーズにて
「最初で最後の、わてに返答力をつけるコーナー」と題し質問を集めてみたのですが、

「ヌードの撮影の際少なからず恥じらいなどありますか」
と、ふと立ち止まって考えるととても良い質問が送られてきました。ありがとうございました。


我々はおそらく、
みなさんが考えられるような「恥じらい」は既にどこかにすっ飛んでしまっているのがデフォルトで、
ヌードではない撮影の時も、「わざわざシューズアウトしてフィッティングルームに入ってカーテン閉めて上下の服アウトしてまた上下の服着て着替え終えたらカーテン開けてシューズ履いてフィッティングルーム出る」という一連の流れが、
単純に疲れるんですよね。(私だけでしょうか)

いつも思います。
特に何十着も着るECの撮影は特に。
「着替えの一連の動作だけでカロリーどんだけ消費してるか知りたい」と。

なんならお家で着替えるときですらカーテン開けっぱなしで着替えてしまう、
なんてこともデフォになっている方も多いのではないでしょうか。(私だけでしょうか)



お家のことはさておき、
これは上記の質問が送られてきて秒で答えられたのですが、
信頼関係が構築されてないと始まるものですら何も始まりません。
特にヌードは。

更に私は厄介なことにヌードでなくても、これで大きく左右されるから自分でもめんどくさいのだけど、これはまた一旦置いといて、

なので初めてお会いする方とは、まずヌードは撮りません。
身を守るものがないが故、写真だけでは写りきらない、そして目にすら見えないセンシティブな部分までその現場では出てしまうからです。
敢えて上から目線で言わせてもらいますと、
「お主、私の何を知っとんのw」
というところでしょうか。



ただ、ヌードでない撮影の際は、初めてお会いする方も勿論いらっしゃるわけで、
その際もやはり、信頼関係はマストオブマストなんですよね。
その人のことを掴めないと私自身も掴めないし掴めないと結果、上がりがブレるから。
大きく左右されます。
お話しができる時間があればそれに越したことはないのだけど、
(それがあっても掴めないときはあるけど、人間だもの)
その時間がないとき、頼りになるのはやはり、経験でしかない。
あと臭覚。

あるモデルの先輩とお話ししていたとき、
「最後に頼りになるのは臭覚だよね」というところに辿り着きました。
その臭覚は、実際のニオイも勿論ですが、
経験から来るニオイ。

若干スピ系が入るお話かもしれないけれど、
この臭覚、というワードは仕事でなくても通ずるものは多いと思います。

そのために常日頃から私は、
人のことを、その人の動きや言葉のチョイスやsnsに上げる写真一枚からでも、ずっと考えているんだと思います。

出会ってから時間の長短はあれど、
これらから生み出される、お仕事で出会った(HAKOと葉子の両面)を知ってくださり理解してくださり、「信頼関係」が強く作られているなと私的にですが思う方々、
この絆はずっと保っていきたいものです。
そしてこれから作られていく方も。




こんなめんどくさいことしなくてもやっていけるモデルさんはたくさんいるし、
そもそもこれはやろうと思ってやっているのではなく、
私の他に対する感受の順序がこうだったのでこうでしか今のところやれないのだけど、
兎にも角にも、
仕事がこの状況下で思うように出来ない中、
「返答力をつける」という名目で自分を復習することができ、
とても貴重な時間でした。
もう一つ、このコーナーネタで、後日書きます。



ちなみにこのコーナーで、記念すべき一番最初の質問はこれでした。
引くほど笑いました。
「返答力」を大いに弄んでくるスタイル。
強気ですね。好きです。愛してる。(事務所同期)


あ、お家で着替えるとき、カーテンは閉めるように気をつけます。