指名と呪縛、才能
ラッシュアワーの電車もバスも、距離が短いというハンデはさておき、毎日同じ時間に頑張って乗ることができた。
所謂「社会人」の一員になれた気がしてマスクの下でほくそ笑む33歳。
反面、怒涛の日々の代償は「考えることができない」という私にとって私を亡くしてしまいかねない大きなものだった。
身体的疲労が精神的疲労を軽く上回り、「考える」優先順位は石ころが坂道を軽やかに転げ落ちるが如く下へ下へ。
書きたいことも言語化する体力も無い。
とにかく毎日出社し、体を現場に持っていく。現場で任務を遂行する。私を満たす。
20代で「バイトが続かない女王」の称号を内輪でいただいたことを思い出した。
不名誉ながらも的を得すぎているその称号を返還することはどうやら不可能で、
根本は変わらないし、変わるつもりもない。
逆に、日頃を前者のように遂行している人が私のような「不定休デフォルト」「考える時間が欲しいです」「何もしない時間が欲しいです」「一人になりたいです」「今日?15時間寝ました」の生活をするとしたら、病まれる一択だろう。
こうしてバランスは保たれている。
それぞれの指名と、それぞれの呪縛、才能。
7月。
元の寝床に戻ってきたような安心感を纏い、私の呪縛に徹します。
#hakodiary