其々の其々

外的要因で亡くなった家族や友人がいる人のやり場のない怒り。
同じく外的要因で仕事をすることが難しくなった人、職場が無くなった人の絶望。
逼迫した医療現場で働く家族や友人がいる人のへの憂い。
幼い頃から続けてきたスポーツでオリンピック出場が目標だった家族や友人を応援する人の気持ち。

大小はあるが、其々の気持ちの当事者となっている私にとってこの時期は辛い。実はいつも吐きそう。
そんな7月。

インスタのストーリーズだけでも其々が入り乱れている。
ニュースを見ても其々が其々を打ち消すように記事をアップしている。
誰もが誰もにとって優しくない世界。
そんな人間たちで構築されているんだと、久々に通った混雑する渋谷のスクランブル交差点を見て肚のモヤつきが増す。
電車で隣に座ったこの人は、この現状をどう思っているのだろう。

ある人が言っていた。

"もし3つ願いが叶うなら何を願う?"
『まずは自分の健康。次は愛する人の健康。最後はそれらの家族の健康。』

初見、あなたキリストかなんかですか?と言いたくなるような答えだったが、言い得て妙。
今はもう、其々がこうやって生きていくしかない。
ディスるだけのポストには呆れた、飽きたを通り越してギャグとして笑えるけど、
其々が其々の人生とその歴史を想像できる力はあるとほんのり希望を残していたい。

が、もう暫し嘔吐感と闘う日々は続きそう。